キヌアの落とし穴
数年前に比べると、市場に出回っているスーパーフードの種類もとても増えてきていますが、やはりメジャーなのは変わらずチアシード、キヌアあたりだと感じています。
ココナッツオイルは、一時的な大ブームが来てしまったばかりに、最近では店頭に並ぶ種類もめっきり減り、既に忘れ去られたかのよう・・・?
と思う方も多いかと思いますが、いえいえ、冬場は活躍の場を限られてしまうので、またココナッツオイルについてやココナッツオイルのレシピはまた別の機会にいろいろ紹介させていただきますね。
では、今日はキヌアについて少し書いてみようと思います。
キヌアの栄養価
キヌアはアンデス原産のスーパー穀物。
何がすごいかって、その小粒なカラダに豊富な栄養素がぎっしり!
特に、マグネシウム、カルシウム、亜鉛などのミネラル類は、雑穀類(玄米や大麦やひえ、あわなどの和の雑穀も含め)の中でアマランサスについで2位の含有量なんです。(またアマランサスについては別途取り上げようと思います。)
例えば、カルシウムなら玄米の5倍、鉄なら玄米の2倍以上含まれます。
ビタミン類もすごいです。
美肌に不可欠なビタミンEは雑穀類の中でもアマランサスと並んで含有量1位、主に脂質の代謝や皮膚の再生に必要なビタミンB2はダントツでキヌアです。
ビタミンやミネラルがあまり含まれないと思われがちな(白米の印象ですね)穀物でこれほど栄養価が高いということは、他のメニューに手を抜いたとしても、キヌアかなりバランスを保ってくれる、という見方もできますね^^
また苦味成分であるサポニンというフェトケミカルが豊富で、そのため少し癖のある香りや味を感じますが、茹でるとさほど気になりません。
このサポニンは、抗酸化作用や血行促進作用が期待できるので、冷え性の改善やアンチエイジングにも有効です。
さらに、女性ホルモンの働きを補ってくれるフィトエストロゲンもも含まれているので、長く続けることでホルモンバランスの調整も期待できそうです!
キヌアの落とし穴
そんな雑穀の王様、キヌアですが、落とし穴があるようなんです・・・
あるセミナーで出会った方が、私がエキスパートだと知り、こんなお話をしてくれました。
「うちは兄弟が2人で、食べ盛りなんですが、白いご飯ばかりたくさん食べるのではなく、雑穀なども嫌がらず食べて欲しいと思い、色も大きさも目立たないキヌアを混ぜて炊くようにしました。
でも、なぜかキヌア入りご飯を食べると、長男だけお腹を壊すんです。どうしてでしょう?やめたほうがいいですか?」
ということでした。
キヌアに特にお腹を緩くする成分が含まれているわけではありませんが、栄養価が高く、植物として自ら生き抜く生命力の強さがメリットでもあるスーパーフード。
成分的にやはり普通のお野菜や穀物に比べても、強いものが多いのも事実です。
また、生育環境が全く日本と違う土地で育ったものは特に、地産地消の所以でもある、”その土地のものがその土地の人に一番適している”という原則に従えば、誰にでもそのパワーの恩恵を同じだけ受けられるとは限らないのです。
要するに、アンデス地方の高山地帯で育った植物が、島国で四季のある日本で育った私達に、根本的に合っているのかどうかは、その植物が「スーパー」なこととは全く別の問題なのです。
その方へのアドバイス
私は、その方には、同じ雑穀を食べるのであれば、形状が似ている日本古来のスーパー雑穀であるひえやあわ、キビなどを試してみてはいかがですか?とお答えしました。
その時以来お会いしていないので、結果どうだったかわからないのですが、基本、私は誰もが間違いなく効果や効能を実感出来る食べ物などないと思っています。
何をどう選ぶのか
自分にはどんなスーパーフードが合うのか?を知るためには、スーパーフードを片っ端から試してみるのもアリですが、一つ一つ効果を判定するまでに最低3ヶ月はかかると考えると、途方もない時間がかかってしまいますよね。
その前に、”自分”を知ること。
自分の体質や傾向を知って、自分のカラダに詳しくなること。
それが一番の近道だと思います。
やみくもに情報を試しては、イマイチ効果がわからない、そのうちに飽きてきて、次にいいと言われるものに手を出す・・・
という繰り返しでは、結局いいものを見逃したり、気付けなかったり、全く時間とお金の無駄になってしまいます。
そんな方のために少しでもお役に立てたらと、このサイトでスーパーフードの特徴、いいことだけではなくデメリットも、そして正しい知識と向き合い方を知っていただければと思っています^^
今後はキヌアの活用レシピなどのご紹介も出来たらと思っています。